実用敬語辞典 by

「見る」の謙譲語は?正しい使い方や例文、失礼にあたる言い方を解説

みなさん、こんにちは!今回は「見る」の謙譲語について、わかりやすく解説していきます。ビジネスシーンで使う機会の多い言葉だけに、正しい使い方をマスターしておきたいですよね。上司や取引先に失礼なく、スムーズにコミュニケーションを取るコツをお教えします!

この記事では「拝見する」「拝読する」といった謙譲語の使い方はもちろん、よくある間違いや注意点まで、具体的な例文を交えてご紹介。ビジネスメールでの使い方も押さえていきますよ。

「見る」の敬語をマスターして、ビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑に進めましょう!

update

2023/11/21

「見る」の謙譲語は?

「見る」の謙譲語としては、「拝見する」「拝読する」などが挙げられます。それぞれの使い方や意味の違いは以下の通りです。

・「拝見する」

「拝見する」は「見る」の謙譲語で、相手や相手に関係するものを見る際に使用します。自分の行為を低め、相手を立てる表現です。目上の人や客先に対して使用するのが適切です。

・「拝読する」

「拝読する」は「読む」の謙譲語ですが、「見る」の意味合いも含むため、ここで取り上げています。特に文書や書類を読む際に使用し、相手からの手紙やメール、資料などを読む場合に適しています。

こんな記事読まずに、さっさと翻訳しない?

「見る」の謙譲語のよくある誤用

謙譲語として誤って使われる例と、間違っている理由を解説します。

・お見する

「お見する」は誤った表現です。「お」は尊敬語の接頭辞であり、謙譲語には使用しません。正しくは「拝見する」を使用します。

・ご覧する

「ご覧する」も誤った表現です。「ご覧」は尊敬語であり、自分の行為を表す際には使用できません。相手の行為を表す場合は「ご覧になる」と使用します。

使う際の注意点

「拝見する」「拝読する」という敬語を使う際には、以下のポイントに注意することが重要です。

1. 使用する相手と場面を適切に選ぶ

「拝見する」「拝読する」は目上の人や客先に対して使用します。友人や同僚など対等な関係の相手に使用すると、かえって違和感を与える可能性があるため、使用する相手と場面を適切に選ぶ必要があります。

2. 他の謙譲表現と組み合わせて使用する

「拝見させていただく」「拝読させていただく」のように、他の謙譲表現と組み合わせることで、より丁寧な表現になります。ただし、状況によっては過剰な敬意と受け取られる可能性もあるので、相手との関係性や場面に応じて適切に使用しましょう。

3. 過剰な使用を避ける

同じ文章内で「拝見する」「拝読する」を何度も使用すると、くどい印象を与える可能性があります。適度に言い換えるなど、表現に変化をつけることが大切です。例えば、「確認する」「読ませていただく」などの表現を交えて使用するとよいでしょう。

4. 文脈に応じて適切な表現を選ぶ

「拝見する」は視覚的に見る場合に使用し、「拝読する」は文書を読む場合に使用します。例えば、展示品を見る場合は「拝見する」、報告書を読む場合は「拝読する」というように、状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。

5. 「させていただく」との併用に注意する

「拝見させていただく」のように「させていただく」を付けると、より丁寧な表現になりますが、使用頻度が高すぎると冗長に感じられる可能性があります。特に、同じ文章内で何度も使用すると、読みづらさにつながることがあるため、状況に応じて適切に使用しましょう。

これらのポイントを押さえておくことで、「拝見する」「拝読する」を適切に使うことができ、相手に対する敬意を正しく示すことができます。

例文

いくつか「見る」の謙譲語を用いた例文をご紹介します。

  • 先日お送りいただいた企画書を拝見し、大変興味深く感じました。
  • お客様からのご意見を拝読し、今後のサービス改善に活かしてまいります。
  • 御社の新製品カタログを拝見させていただき、製品の特徴をよく理解できました。
  • いただいたお手紙を拝読し、心より感謝申し上げます。
  • 先ほどご提示いただいた資料を拝見したところ、いくつか質問がございます。
  • 御社のウェブサイトを拝見し、事業内容について理解を深めることができました。
  • お送りいただいた見積書を拝読させていただき、ありがとうございます。
  • 展示会で御社の製品を拝見し、その品質の高さに感銘を受けました。
  • いただいたメールを拝読し、ご提案の内容を検討させていただきます。
  • 先日の会議で拝見した資料について、さらに詳しくお伺いしたい点がございます。

これらの例文をご自分で敬語を書く際の参考にしてください。

こんな記事読まずに、さっさと翻訳しない?

「見る」の謙譲語を使ったビジネスメールの例

拝見する拝読するを使ったビジネスメールの例をご紹介します。

件名:先日いただいた資料について ○○株式会社 △△部 佐藤様 いつもお世話になっております。 弊社営業部の山田でございます。 先日お送りいただきました新製品の資料につきまして、拝読させていただきました。 大変興味深い内容で、弊社の事業にも活用できる可能性があると感じております。 つきましては、下記の点について詳しくお伺いできればと存じます。 1. 製品の納期について 2. カスタマイズの可能性について 3. アフターサポートの内容について ご多忙中誠に恐縮ではございますが、ご回答いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 株式会社●● 営業部 山田太郎

解説:このビジネスメールでは、「拝読させていただきました」という表現を使用しています。「拝読する」という謙譲語に「させていただく」を付けることで、より丁寧な表現になっています。相手から送られてきた資料を読んだことを伝える際に適切な表現であり、ビジネスメールにおける敬意を適切に示しています。また、文書を読むという行為に対して「拝読する」を使用しているのも適切です。

まとめ

いかがでしたか?「見る」の謙譲語「拝見する」「拝読する」について、使い方や注意点をご紹介しました。ビジネスシーンでは相手への敬意を適切に示すことが大切ですね。特に目上の方には正しい敬語を使うことを心がけましょう!

状況に応じて「拝見する」「拝読する」を使い分けることで、よりスムーズで丁寧なコミュニケーションが可能になります。また、「お見する」「ご覧する」などの誤用に気をつけるのもポイントですよ!

敬語は難しく感じるかもしれませんが、使いこなせるようになれば、相手への配慮が伝わり、自分の言葉遣いにも自信が持てるようになります。この記事で学んだことを日々のコミュニケーションに活かして、素敵な人間関係を築いていってくださいね。頑張って!


前の記事

「待つ」は謙譲語で何という?使い方、例文を解説


次の記事

「持つ」は謙譲語で何という?使い方、例文を解説