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「乗る」の謙譲語は?正しい使い方や例文、失礼にあたる言い方を解説

みなさん、こんにちは!今回は「乗る」の謙譲語について、わかりやすく解説していきます。ビジネスシーンで使う機会の多い言葉だけに、正しい使い方をマスターしておきたいですよね。上司や取引先に失礼なく、スムーズにコミュニケーションを取るコツをお教えします!

この記事では「乗らせていただく」「同乗させていただく」といった謙譲語の使い方はもちろん、よくある間違いや注意点まで、具体的な例文を交えてご紹介。ビジネスメールでの使い方も押さえていきますよ。

「乗る」の敬語をマスターして、ビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑に進めましょう!

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2024/07/17

「乗る」の謙譲語は?

「乗る」の謙譲語としては、「乗らせていただく」「同乗させていただく」などが挙げられます。それぞれの使い方や意味の違いは以下の通りです。

・「乗らせていただく」

「乗らせていただく」は、相手の車や乗り物に乗せてもらう際に使用する謙譲表現です。相手の好意や配慮によって乗車させてもらうことを表現します。

・「同乗させていただく」

「同乗させていただく」は、相手や他の人と一緒に乗車する際に使用する謙譲表現です。相手の許可を得て、または相手の好意によって一緒に乗ることを表現します。

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「乗る」の謙譲語のよくある誤用

尊敬語として誤って使われる例と、間違っている理由を解説します。

・お乗りする

「お乗りする」は誤った表現です。「お」は尊敬語の接頭辞であり、謙譲語には使用しません。正しくは「乗らせていただく」「同乗させていただく」を使用します。

・ご乗車する

「ご乗車する」も誤った表現です。「ご乗車」は尊敬語であり、自分の行為を表す際には使用できません。相手の行為を表す場合は「ご乗車になる」と使用します。

使う際の注意点

「乗らせていただく」「同乗させていただく」という敬語を使う際には、以下のポイントに注意することが重要です。

1. 使用する相手と場面を適切に選ぶ

「乗らせていただく」「同乗させていただく」は目上の人や客先に対して使用します。友人や同僚など対等な関係の相手に使用すると、かえって違和感を与える可能性があります。

2. 他の謙譲表現と組み合わせて使用する

「お車に乗せていただき、誠にありがとうございます」のように、他の謙譲表現や丁寧語と組み合わせることで、より丁寧な表現になります。ただし、状況によっては過剰な敬意と受け取られる可能性もあるので注意が必要です。

3. 過剰な使用を避ける

同じ文章内で「乗らせていただく」「同乗させていただく」を何度も使用すると、くどい印象を与える可能性があります。適度に言い換えるなど、表現に変化をつけることが大切です。

4. 文脈に応じて適切な表現を選ぶ

「乗らせていただく」は相手の車に乗せてもらう場合に使用し、「同乗させていただく」は一緒に乗る場合に使用します。状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。

5. 「させていただく」との併用に注意する

「乗らせていただく」「同乗させていただく」はすでに「させていただく」が含まれているため、さらに「させていただく」を付けると冗長になります。例えば「乗せていただかせていただく」は誤りです。

これらのポイントを押さえておくことで、「乗らせていただく」「同乗させていただく」を適切に使うことができ、相手に対する敬意を正しく示すことができます。

例文

いくつか「乗る」の謙譲語を用いた例文をご紹介します。

  • 明日の出張では、部長のお車に乗らせていただくことになりました。
  • お客様のご厚意により、御社の送迎バスに同乗させていただきます。
  • 社長のヘリコプターに乗せていただき、会場まで移動いたしました。
  • 取引先の方々と同じタクシーに同乗させていただき、会場へ向かいます。
  • 先日の視察では、御社の専用車に乗せていただき、大変恐縮いたしました。
  • 海外出張の際は、お客様の専用機に同乗させていただく予定です。
  • 台風の影響で電車が止まり、上司の車に乗せていただいて無事帰宅できました。
  • 明日の工場見学では、御社のバスに同乗させていただけるとのこと、ありがとうございます。
  • 社長の運転する車に乗らせていただき、緊張しながらも貴重な時間を過ごしました。
  • お客様のご好意で、高級車に同乗させていただき、身の引き締まる思いでした。

これらの例文をご自分で敬語を書く際の参考にしてください。

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「乗る」の謙譲語を使ったビジネスメールの例

乗らせていただく同乗させていただくを使ったビジネスメールの例をご紹介します。

件名:明日の移動について ○○株式会社 △△部 佐藤様 いつもお世話になっております。 弊社営業部の山田でございます。 明日の合同プレゼンテーションの移動に関しまして、 佐藤様のお車に同乗させていただけるとのこと、 誠にありがとうございます。 大変恐縮ではございますが、以下の点についてご確認させていただければ幸いです。 1. 集合時間と場所 2. 目的地への到着予定時刻 3. 帰路の予定 ご多忙中誠に恐縮ではございますが、ご回答いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 株式会社●● 営業部 山田太郎

このメールでは、「同乗させていただけるとのこと」という表現を使用しています。「同乗させていただく」という謙譲語を使うことで、相手の好意に対する感謝の気持ちと謙虚な姿勢を示しています。また、「させていただく」を重複して使用していないため、適切な表現となっています。

まとめ

いかがでしたか?「乗る」の謙譲語「乗らせていただく」「同乗させていただく」について、使い方や注意点をご紹介しました。ビジネスシーンでは相手への敬意を適切に示すことが大切ですね。特に目上の方には正しい敬語を使うことを心がけましょう!

状況に応じて「乗らせていただく」「同乗させていただく」を使い分けることで、よりスムーズで丁寧なコミュニケーションが可能になります。また、「お乗りする」「ご乗車する」などの誤用に気をつけるのもポイントですよ!

敬語は難しく感じるかもしれませんが、使いこなせるようになれば、相手への配慮が伝わり、自分の言葉遣いにも自信が持てるようになります。この記事で学んだことを日々のコミュニケーションに活かして、素敵な人間関係を築いていってくださいね。頑張って!


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