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「言う」の謙譲語は?正しい使い方や例文、失礼にあたる言い方を解説

みなさん、こんにちは!今回は「言う」の謙譲語について、わかりやすく解説していきます。ビジネスシーンで使う機会の多い言葉だけに、正しい使い方をマスターしておきたいですよね。上司や取引先に失礼なく、スムーズにコミュニケーションを取るコツをお教えします!

この記事では「申し上げる」「申す」といった謙譲語の使い方はもちろん、よくある間違いや注意点まで、具体的な例文を交えてご紹介。ビジネスメールでの使い方も押さえていきますよ。

「言う」の敬語をマスターして、ビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑に進めましょう!

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2024/07/17

「言う」の謙譲語は?

「言う」の謙譲語としては、「申し上げる」「申す」などが挙げられます。それぞれの使い方や意味の違いは以下の通りです。

・「申し上げる」

「申し上げる」は「言う」の最も一般的な謙譲語です。目上の人や客先に対して、自分や自分側の発言を低めて表現する際に使用します。

・「申す」

「申す」「申し上げる」よりもやや軽い謙譲表現です。主に自己紹介や名乗りの際に使用されます。

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「言う」の謙譲語のよくある誤用

謙譲語として誤って使われる例と、間違っている理由を解説します。

・おっしゃる

「おっしゃる」は尊敬語であり、相手の行為を高める表現です。自分の行為を低める謙譲語としては使用できません。

・言わせていただく

「言わせていただく」は謙譲表現ではありますが、やや強引な印象を与える可能性があります。より丁寧な「申し上げる」を使用するのが適切です。

使う際の注意点

「申し上げる」「申す」という敬語を使う際には、以下のポイントに注意することが重要です。

1. 使用する相手と場面を適切に選ぶ

「申し上げる」「申す」は目上の人や客先に対して使用します。友人や同僚など対等な関係の相手に使用すると、かえって違和感を与える可能性があります。

2. 過剰な使用を避ける

同じ文章内で「申し上げる」「申す」を何度も使用すると、くどい印象を与える可能性があります。適度に言い換えるなど、表現に変化をつけることが大切です。

3. 文脈に応じて適切な表現を選ぶ

「申し上げる」は正式な場面で、「申す」は自己紹介などでよく使用されます。状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。

4. 「させていただく」との併用に注意する

「申し上げさせていただく」のように「させていただく」を付けると、より丁寧な表現になりますが、使用頻度が高すぎると冗長に感じられる可能性があります。

5. 謙譲語と尊敬語を混同しない

「申し上げる」は謙譲語、「おっしゃる」は尊敬語です。自分の行為を表す際は謙譲語を、相手の行為を表す際は尊敬語を使用するよう注意しましょう。

これらのポイントを押さえておくことで、「申し上げる」「申す」を適切に使うことができ、相手に対する敬意を正しく示すことができます。

例文

いくつか「言う」の謙譲語を用いた例文をご紹介します。

  • 申し訳ございませんが、もう一度ご説明申し上げてもよろしいでしょうか。
  • 本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。簡単に自己紹介を申し上げます
  • ご提案の件につきまして、社内で検討させていただいた結果を申し上げます
  • 先ほど申し上げた通り、今回の計画には多少のリスクがございます。
  • 私は山田と申します。本日はよろしくお願いいたします。
  • 大変恐縮ではございますが、再度ご検討いただきたい点がございます。詳細を申し上げてもよろしいでしょうか。
  • 先日の会議で申し上げた提案について、さらに詳しくご説明させていただきます。
  • 誠に勝手なお願いで恐縮ですが、ご検討いただきたい事項を申し上げます
  • 本日は弊社の新製品についてご説明申し上げる機会をいただき、誠にありがとうございます。
  • 私どもの意見を申し上げるのは僭越ではございますが、ご提案に対する所見を述べさせていただきます。

これらの例文をご自分で敬語を書く際の参考にしてください。

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「言う」の謙譲語を使ったビジネスメールの例

申し上げる申すを使ったビジネスメールの例をご紹介します。

件名:先日のご提案について ○○株式会社 △△部 佐藤様 いつもお世話になっております。 弊社営業部の山田でございます。 先日、貴社よりご提案いただきました新規プロジェクトについて、 弊社内で検討いたしました結果をご報告申し上げます。 大変魅力的なご提案であり、弊社といたしましても前向きに 検討させていただきたく存じます。つきましては、下記の点について さらに詳しくお伺いできればと存じます。 1. プロジェクトの具体的なスケジュールについて 2. 必要となる人員体制について 3. 想定される成果物について ご多忙中誠に恐縮ではございますが、上記の点についてご教示いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 株式会社●● 営業部 山田太郎

解説:このメールでは、「申し上げます」という謙譲語を使用しています。「ご報告申し上げます」という形で、相手に対して丁寧に情報を伝える際に適切な表現となっています。また、「お願い申し上げます」という形で結びの挨拶にも使用されており、ビジネスメールにおける敬意を適切に示しています。

まとめ

いかがでしたか?「言う」の謙譲語「申し上げる」「申す」について、使い方や注意点をご紹介しました。ビジネスシーンでは相手への敬意を適切に示すことが大切ですね。特に目上の方には正しい敬語を使うことを心がけましょう!

状況に応じて「申し上げる」「申す」を使い分けることで、よりスムーズで丁寧なコミュニケーションが可能になります。また、「おっしゃる」「言わせていただく」などの誤用に気をつけるのもポイントですよ!

敬語は難しく感じるかもしれませんが、使いこなせるようになれば、相手への配慮が伝わり、自分の言葉遣いにも自信が持てるようになります。この記事で学んだことを日々のコミュニケーションに活かして、素敵な人間関係を築いていってくださいね。頑張って!


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