「与える」の謙譲語は？正しい使い方や例文、失礼にあたる言い方を解説

みなさん、こんにちは！今回は「与える」の謙譲語について、わかりやすく解説していきます。ビジネスシーンで使う機会の多い言葉だけに、正しい使い方をマスターしておきたいですよね。上司や取引先に失礼なく、スムーズにコミュニケーションを取るコツをお教えします！

この記事では「差し上げる」「お渡しする」といった謙譲語の使い方はもちろん、よくある間違いや注意点まで、具体的な例文を交えてご紹介。ビジネスメールでの使い方も押さえていきますよ。

「与える」の敬語をマスターして、ビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑に進めましょう！

「与える」の謙譲語は？

「与える」の謙譲語としては、「差し上げる」「お渡しする」などが挙げられます。それぞれの使い方や意味の違いは以下の通りです。

・「差し上げる」

「差し上げる」は「与える」の謙譲語で、自分や自分側から相手や相手側に何かを提供する際に使用します。目上の人や客先に対して使用し、自分の行為を低めて相手を立てる表現です。

・「お渡しする」

「お渡しする」も「与える」の謙譲語で、主に物を手渡す場面で使用します。「差し上げる」よりもやや軽い敬意を表す表現で、幅広い場面で使用できます。

「与える」の謙譲語のよくある誤用

謙譲語として誤って使われる例と、間違っている理由を解説します。

・ご与える

「ご与える」は誤った表現です。「ご」は尊敬語の接頭辞であり、謙譲語には使用しません。正しくは「差し上げる」や「お渡しする」を使用します。

・お上げする

「お上げする」も誤った表現です。「上げる」は謙譲語の一部ですが、「お」を付けると尊敬語になってしまいます。正しくは「差し上げる」を使用します。

使う際の注意点

「差し上げる」「お渡しする」という敬語を使う際には、以下のポイントに注意することが重要です。

1. 使用する相手と場面を適切に選ぶ

「差し上げる」「お渡しする」は目上の人や客先に対して使用します。友人や同僚など対等な関係の相手に使用すると、かえって違和感を与える可能性があります。

2. 過剰な使用を避ける

同じ文章内で「差し上げる」「お渡しする」を何度も使用すると、くどい印象を与える可能性があります。適度に言い換えるなど、表現に変化をつけることが大切です。

3. 「させていただく」との併用に注意する

「お渡しさせていただく」のように「させていただく」を付けると、より丁寧な表現になりますが、使用頻度が高すぎると冗長に感じられる可能性があります。状況に応じて適切に使用しましょう。

4. 物と人で使い分ける

「差し上げる」は物だけでなく機会や情報なども対象になりますが、「お渡しする」は主に物を手渡す場面で使用します。状況に応じて適切な表現を選びましょう。

5. 謙譲語と尊敬語を混同しない

「差し上げる」「お渡しする」は謙譲語であり、自分の行為を低めて表現します。「お与えになる」のような尊敬語と混同しないよう注意しましょう。

これらのポイントを押さえておくことで、「差し上げる」「お渡しする」を適切に使うことができ、相手に対する敬意を正しく示すことができます。

例文

いくつか「与える」の謙譲語を用いた例文をご紹介します。

• 新製品のカタログを差し上げますので、ご覧いただけますでしょうか。
• 契約書をお渡しいたしますので、ご確認をお願いいたします。
• お客様のご要望に応じて、サンプルを差し上げることも可能でございます。
• 会議資料をお渡しさせていただきます。ご査収のほどよろしくお願いいたします。
• 弊社の新しいサービスについて、詳細な情報を差し上げたいと存じます。
• お申し込みいただいた方全員に、記念品を差し上げております。
• ご注文の商品をお渡しする際に、使用方法もご説明させていただきます。
• 本日のセミナーでは、参加者の皆様に修了証書を差し上げる予定です。
• お客様のご意見を参考に、改善策を差し上げられるよう努めてまいります。
• 新しい料金プランについて、詳細な資料をお渡しさせていただきます。

これらの例文をご自分で敬語を書く際の参考にしてください。

「与える」の謙譲語を使ったビジネスメールの例

差し上げるやお渡しするを使ったビジネスメールの例をご紹介します。

件名：新製品サンプルのご提供について ○○株式会社 △△部 佐藤様 いつもお世話になっております。 弊社営業部の山田でございます。 先日は弊社新製品についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございました。 つきましては、新製品のサンプルを差し上げたいと存じます。 実際に製品をお試しいただくことで、その品質や機能をより詳しくご理解いただけるものと存じます。 サンプルは来週月曜日に御社まで直接お持ちし、お渡しさせていただく予定でございます。 ご多忙中誠に恐縮ではございますが、サンプル提供についてご承諾いただけますでしょうか。 何卒よろしくお願い申し上げます。 株式会社●● 営業部 山田太郎

解説：このメールでは、「差し上げたいと存じます」と「お渡しさせていただく」という二つの謙譲表現を使用しています。「差し上げる」はサンプルを提供する意思を表現する際に使用され、「お渡しする」は実際にサンプルを手渡す場面を想定して使用されています。どちらも相手への敬意を示しつつ、自分の行為を謙虚に表現する適切な使い方です。

まとめ

いかがでしたか？「与える」の謙譲語「差し上げる」と「お渡しする」について、使い方や注意点をご紹介しました。ビジネスシーンでは相手への敬意を適切に示すことが大切ですね。特に目上の方には正しい敬語を使うことを心がけましょう！

状況に応じて「差し上げる」と「お渡しする」を使い分けることで、よりスムーズで丁寧なコミュニケーションが可能になります。また、「ご与える」「お上げする」などの誤用に気をつけるのもポイントですよ！

敬語は難しく感じるかもしれませんが、使いこなせるようになれば、相手への配慮が伝わり、自分の言葉遣いにも自信が持てるようになります。この記事で学んだことを日々のコミュニケーションに活かして、素敵な人間関係を築いていってくださいね。頑張って！

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